あばよ
何もあの人だけが世界中でいちばん
やさしい人だとかぎるわけじゃあるまいし
たとえば隣の町ならば隣りなりに
やさしい男はいくらでもいるもんさ
明日も今日も留守なんて
見えすく手口使われるほど
嫌われたならしょうがない
笑ってあばよと気取ってみるさ
泣かないで泣かないで私の恋心
あの人はあの人はお前に似合わない
作詞 中島みゆき
この歌詞のなかで自分の恋心を2人称にして話しかけているのが素晴らしい
失恋に対して自分の恋心が傷つかないようにもうひとつの心が必死に説得しているようで健気で建設的で愛らしい
最近タトゥーのモデルをしていて体の一部を練習台に提供しているのですが
刺青はとても痛くて心身に深い負荷がかかり疲弊します
彫られている最中
自分の意識と体の意識2つを感じます
体が発する痛みの刺激を心が痛いとまた感じる
体は傷つけられている
危ない
危険だ
と訴え
それを素直に届けてくれる
それを心が抑え
体に無理を強いる
体はパニックを起こす
けれど
人間の体のすごいところで
しばらく痛みが続くと
体も心を閉ざすように痛みを伝えようとしなくなる
正確には痛みの情報伝達を少し曖昧にさせる
痛みが劣化して伝わってくるのである
同じ痛みであるはずの肌に針を刺す1さし1さしが徐々に麻痺してくる
だからといって体を傷つけていることには変わりはないので
心にも体にも無理を強いて負担になってしまう
だから施術後は心身を甘えさせてあげています
自分の心や体であっても2人称に例えるのは必要なことだと思います
話かけてください
体はなんでも知っています
あなたは体の声が聞こえますか?